過敏性腸症候群(お腹の不調)の症例

症例③ ガスが溜まり苦しい腹痛

患者

 2017年 5月来院  40代 女性

通院回数 / 通院ペース

初回~2回目  / 週2回ペース
3回目~4回目 / 週1回ペース
5回目     / 2週間に1回
6回目     / 4週間に1回

症状

数年前からご飯を食べた後などにお腹が張るようになりました。

それから少しずつ、ご飯を食べた後だけでなく常にお腹が張った状態になってきて、苦しさも感じるようになりました。

最近は、お腹がよく鳴り、それと同時に腹痛も発生するようになりました。

病院で、薬を処方されるがあまり効果がない。

お腹の張りが苦しく、腹痛も辛いのでどうにかならないかと来院されました。

施術と経過

問診では、睡眠、食事量などに問題がなく、自律神経が乱れているという感じはありませんでしたが、呼吸が浅く息が吸いにくいということが分かりました。

触診では、お腹の季肋部(上腹部)にコリと痛みがあることが分かりました。

上腹部のコリを狙い手と足のツボを使いました。

2回目、3回目と重ねて行うことでコリの範囲と痛みが軽減していき、5回目にはほぼ改善しました。

6回目は4週間後に行い、お腹の張り、腹痛が出なくなっていたので、施術を終了しました。

まとめ

お腹のコリがなくなるにつれて、お腹の張り、腹痛がなくなっていきました。

お腹のコリが根本的な原因だったと思われる症例でした。

使用したツボ

三陰交、合谷、曲泉、上巨虚など

症例② ご飯を食べるごとに起こる下痢

患者

 2018年 4月来院  40代 女性

通院回数 / 通院ペース

初回~6回目  / 週2回ペース
7回目~10回目 / 週1回ペース
11回目~12回目 / 2週間に1回ペース
13回目~15回目 / 4週間に1回

症状

ご飯を食べるたびに下痢になるため、朝ごはんを食べたあとの通勤中も、昼ご飯を食べたあとの仕事中(美容師)も突然下痢になる。

そのため、また下痢になるという不安とストレスがすごくかかる状態でした。

病院では過敏性腸症候群という診断が出され薬を処方され服用していたがまったく良くなりませんでした。

このままでは落ち着いて生活できないので、症状を少しでも良くしたいということで来院されました。

施術と経過

問診では、睡眠、食事量などに問題がなく、自律神経が乱れているという感じはありませんでした。

触診では、お腹に多くのコリがあることが分かりました。

また、仕事が美容師なので、立って斜め下を見ながら作業をすることが多く、姿勢がどうしても前かがみになり首から背中にかけて筋肉がカチカチに張っていることが分かりました。

治療方針は、カチカチになった肩と首を施術することで全身的なリラックスを狙い、お腹のコリをしっかりと調整していくことにしました。

施術は、背中のツボを使い首と肩の筋肉の張りをとり、お腹のコリを腕(前腕)と脚(下腿)のツボを使い調整していきました。

施術2回目ぐらいから効果がで始め、6回目ぐらいには食べたあとの下痢がかなり少なくなくなってきました。

7回目からは1週間に一回の施術に変更し、効果が持続するかをみました。

効果の持続が確認できたため、徐々に施術と施術の間隔をのばしていきました。

お腹のコリもほとんど出なくなり、1ヵ月間たっても効果が持続していたため、施術を終了しました。

現在は、体のメンテナンスとしてたまに来院されています。

まとめ

自律神経の乱れもなく、病院ではなぜ食事をすると下痢になるのかが分からない状態でした。

当院では、お腹のコリを重要視しているため他とは違う効果が出せたと考えています。

お腹のコリをとることの重要性が分かった症例でした。

使用したツボ

背中のツボ、三陰交、合谷、曲地、下巨虚など

症例① 何年間も続いていた突然の下痢

患者

 2019年 7月来院  10代 男性

通院回数 / 通院ペース

初回~6回目  / 週2回ペース
7回目~10回目 / 週1回ペース
11回目~15回目 / 2週間に1回ペース
16回目~20回目 / 3週間に1回

症状

中学生のころから続いている過敏性腸症候群の治療のために、高校3年生の7月に来院。

受験のときに突然下痢になりテストを受けることができなくなると困るので、治療を受けたいということでした。

すでに、病院や漢方薬局などで薬を出してもらい服用しています。

朝、トイレに30分以上こもって便を出していますが、出なかったときは不安なため学校を休んでいます。

緊張や不安などを感じた時だけではなく、とくに何もストレスを感じていないときでもお腹が痛くなり下痢になってしまうので、安心して外出ができず私生活にも影響が出ています。

さらに、お腹が痛くなってトイレに直ぐに行けなかったときに漏らしてしまったことが何度かあり、精神的にかなり辛い状態です。

施術と経過

問診では、受験勉強などにより睡眠時間に乱れがあり、ほとんど運動をしていないことが分かりました。

触診では、お腹の左側に多くのコリがあること、突然の下痢が不安なため緊張状態が強く出ているために首から背中にかけて筋肉が張っていることが分かりました。

このことから治療方針は、まずウオーキングなどの軽い運動を行い、なるべく睡眠をとり起床時間を固定してもらうなど、自律神経系が整いやすい環境を作ってもらいました。

施術は、背中のツボを使い首から背中にかけての緊張した筋肉の張りをとり、お腹のコリを腕(前腕)と脚(下腿)のツボを使い調整していきました。

施術3回目ぐらいから効果がで始め、6回目ぐらいには突然の下痢がなくなってきました。

7回目からは1週間に一回の施術に変更し、効果が持続するかをみました。

10回目ぐらいからは突然の下痢がなくなり、ある程度安心して学校に通学できるようになりました。

16回目以降は3週間から4週間に一回の施術に変更しました。

そのころ、受験シーズンが終わり、突然の下痢に悩まされることもなくテストを乗り越えることができました。

そのまま、施術も終了して2025年6月現在も突然の下痢には悩まされていないようです。

まとめ

受験生だったため、精神的にも肉体的にも辛い状態でした。

そのため、中学生のときから悩まされていた突然の下痢が、通常よりもひどい状態でした。

生活習慣を整え、全身的な緊張の緩和、そして、お腹に現れているコリをとることで突然の下痢がなくなりました。

何年間も薬や漢方を服用していましたが、効果が現れにくく悩まれていましたが、お腹のコリをとるという新しい方法を試したことで、症状が好転しました。

お腹のコリをとることの大切さが分かる症例でした。

使用したツボ

背中のツボ、三陰交、合谷、曲泉、上巨虚など