症例10 耳鳴り、つまり、音が響く、聴力低下

風邪を引いたときに、右耳に違和感が発生。
その後、耳鳴り、つまり、音が響いて聞こえるなどの症状が出る。
病院で最初は「中耳炎」と診断されたが、なかなか良くならず再度診察を受けたときに聴力低下があることも分かり「突発性難聴」と診断が変わった。
右からの音がほとんど聞こえないため、仕事や日常生活に影響が出ている。
病院だけでなく、何かできることはないかと他の鍼灸院にも通っていたが2週間以上症状に変化がないため、インターネットで当院を見つけ、来院されました。
症状
来院
2023年 4月
患者
40代 女性
通院ペース
週1回
通院回数
11回
施術と経過
問診では、たまに頭痛がでるほどの肩こりがあること、昔から顎(アゴ)動きが悪く病院で「顎関節症の疑いがある…。」と診断されたこと、が分かった。
触診では、首、肩周りの筋肉が非常に緊張して硬くなっていることが分かりました。
また、右側の顎の動きが悪く、少し開けるときに違和感があることも分かりました。
初回は、首、肩周りの筋肉を緩めるために背中と脚のツボを使い、顎周りの調整のため手のツボを使いました。
2日後、耳鳴りが小さくなり、耳鳴りが発生していない時間もあった。
2回目以降の施術は、症状に変化があったため、基本的な治療方針は変えずに施術を行っていきました。
施術を重ねるごとに耳鳴りが小さくなり、4回目の施術後には耳鳴りはなくなり、人の声がこれまでよりも大きく聞こえるようになりました。
その後も順調に回復し、10回目の施術の時には症状が改善していたので、治療を終了しました。
使用したツボ
背中のツボ、外谷、内谷、養老など
まとめ
他の鍼灸院では直接耳周りや顎周りに施術を行っていたようですが、その方法では顎の奥の筋肉まで調整ができず、効果が現れていなかったと考えられます。
背中や手のツボを使うことで、深い部分まで施術効果が届くため、他院では変化が出せなかった症状が当院の施術で改善ができたと考えられます。
突発性難聴に効果的な、顎、首、肩周りの施術は、遠位からの施術が有効だということが分かる症例でした。